初めて買ったCDのこと

初めて自分で買ったCDやレコードというのは、誰しも思い出深いものがあるのではないかと思います。

PERSONZ - NO MORE TEARS

私の初めて買ったCDは、PERSONZのサードアルバム、NO MORE TEARSでした。

中学生の頃、何を買うかも決めずに初めてCDショップに入り、たまたま買ったCDでした。
何故それにしたのかというと、売り場でCDを手に取った時に、パーソンズのカセットテープをそういえば姉が持っていたなあ、と思い出したことに加え、ジャケットのデザインが何となく気に入ったからでした。

何気ない選択だったのですが、それは運命的とさえ言える選択となりました。
その後に色んな意味での選択の誤りをいくつもしてしまいましたが、あの時は運よく良い選択をしたなあと思います。

買ってきたCDをコンポにかけ、小さなスピーカーから流れてきた強烈なサウンドはたちまち脳天をうち、少年を虜にしてしまいました。

それから後、他の色んな音楽を知り、それぞれに深い思い入れをもつことになりましたが、それらからあの時の原体験を越える衝撃を受けることはなかった様に思います。

楽しいことよりもつらいことの方が圧倒的に多く、二度と戻りたいとは思わない思春期の頃。
PERSONZの音楽が、心が折れそうな少年にかろうじて与えてくれた明るい希望は、本当にありがたかったと思っています。

長い時を経た今でも時々聴きたくなった時に聴きますが、その度にあの時の気持ちを思い出させてくれます。