絶妙な形

ストラトキャスター

4年前に初めてエレキギターに電気を通して以来、その面白さにずっとハマりきりです…
しかし年齢的にスタートが遅かった事もあり、どうしても知識がにわか仕込みで深みに欠けます…
そんなにわか仕込みの知識ですが、仕込むばかりではなく、たまには少し吐出してみたいと思います。
これからエレキギターを始めてみたいという方に参考になりましたら幸いです。

エレキギターについて学び始めた頃に、最初に知った大きな事の1つは、エレキギターにはいくつかの典型的なモデルがある、ということでした。
それまではエレキギターについて漠然としたイメージしかなかったのが、その事を知ってからは、一気に具体的なイメージを持てる様になりました。

多くのギタリストが、それらの典型的なモデルのいずれかをメインのギターとして使用しています。

典型的なモデルの中でも最も知名度と愛用者の多いモデルをあげるとすると、「(ギブソン)レスポール」、「(フェンダー)ストラトキャスター」、「(フェンダー)テレキャスター」の3タイプがまず最初にあげられると思います。

「ギブソン」「フェンダー」というのは開発・製造元のメーカー名で、その他のメーカー(ライセンスをもつメーカーを除く)が作るモデルは所謂「コピーモデル」とされます。

それぞれのモデルの最もわかりやすい特徴は「形」です。楽器なので当然、音色の違いもあるのですが、ともかく、判別するのに最もわかりやすいのが「形」ということになります。
それぞれのモデル名で画像検索をするとわかると思いますが、カラーバリエーションや細部の違いはあるものの、同じモデル名のギターは大体同じ様な形をしています。

典型モデルの中で私自身も今メインのギターとして使っている「ストラトキャスター」には「コンター」と呼ばれる際立つ特徴があります(他のモデルにもコンターが施されたタイプがあります)。
コンターとは、ギターを構えた時に、身体に当たるボディの角の部分が大きく削られた仕様の事です。
そもそもギターという楽器が元々持って構えやすい形をしているのですが、それをさらに使いやすくした仕様と言うことができると思います。

物を道具としてより使いやすくしようとする時、身体と接する部分を負荷や痛みをなるべく感じないように変形させる事は、様々な分野のデザインにおいて用いられる手法です。
その変形と物全体とのバランスがどういう具合にとられているかに着目してデザインを鑑賞するのも面白いです。

「ストラトキャスター」に限らず、先にあげた典型モデルはどれも、「近くにあると触りたくなる」様な、あるいは「触ると心地よくて弾き続けたくなる」様な、絶妙な形をしています。
20世紀中頃に開発されて以来数十年、世界中のギタリストに愛用され続けている理由の一つだと思います。