「後ろ姿フェチ」にはたまらないのではないかと思われる、フィン・ユールの椅子。
脚部のおそろしく細い貫などは、もし凡人がやろうものなら一喝されそうなデザインです。
ほとんど彫刻を作るような感覚でデザインしていたのではないでしょうか。
同じ「家具」という分野で括られても、「椅子」と「箱物」の間には、かなりの隔たりというか、考え方・捉え方の違いがあるように思います。
箱物には後ろ姿の良さが求められることはあまりありませんが、椅子には大抵求められます。
当然ですが、適する材も、製作方法等も大きく違います。
私自身、「後ろ姿フェチ」を自認しているのですが、フィン・ユールやハンス・ウェグナーの椅子のように、後ろ姿が最高に美しい椅子をデザインすることが、一つの大きな夢です。